2010年11月10日水曜日

亥の子という風習

晩秋の風が冷たくなって来た頃の、子供会の一大行事と言えば亥の子まつり
といっても、地区ごとに風習が全く違っているもののようですね。

そういえば、私の知っている亥の子行事は、庭の有無によっては不可能な儀式。
お手入れにはあまり関係のない話ですが一応、庭つながりということでご紹介を。




これが広島市街地での亥の子の風習?


不規則な太鼓の音とともに、職場にちょっと風変わりな訪問者がありました。
「こんにちわ!亥の子(いのこ)で回らせてもらってます~。寄付をお願いします~!」
ということ。
青や赤のハッピを来た大人が数名と、
獅子舞をかぶった子供数人に、赤鬼のお面をつけた子供、
手に赤白シマシマ模様の棒を持った子供など、
総勢10名足らずといったところでしょうか。
子供達はみんな、なにやら呪文のような言葉を口々に叫んでいましたが、
結局何といっていたのか不明。。。
ひとしきり終わると寄付金と引き換えに、亥の子餅をくれました。
ハロウィンの日本版(仮装しておしかけ訪問された上にたかられた・・・)のような感覚。
しかし、私の知っている亥の子とは随分違うな~と思って
かなり面食らいました。。。

実家地域での亥の子の風習


私の実家は田園の広がる田舎。
私が子供のころの亥の子といえば、地域内の各家庭を訪問しながら、
その家の庭で餅つきをするように、子供達が石をついて回るというもの。
「亥の子石」と呼ばれるひょうたん型の石のくぼみに、何本かの紐を結びつけてあって、
子供達がそれぞれ紐の端を持って上下させてつくのです。
家庭の繁栄を願う内容の「亥の子歌」を歌いながらつき続けて、
歌が終わる頃には、庭に深さ15cmぐらいの穴があきます。
もちろん、それは祈りを込めた神聖な穴なので、数日間はふさかずそのまま。
そういえば、あらかじめ亥の子用に土を盛って用意されているお宅もありましたっけ。
石をつき終わると、その家の人がお小遣いをくれて、全ての家を回り終えたら
年長の子がお小遣いを一旦全部まとめて、子供達で山分けにするというシステムでした。
なつかしい。
昔は”女の子が亥の子石に触れると割れる”という言い伝え的なものがあって、
私が子供の頃にはもっぱら歌う専門、石はつかせてもらえませんでした。
けれど、少子化に伴って子供の数が減ってしまった最近では、
男の子も女の子も、みんなして歌いながら石をついてまわっているようです。
あくまでも、私の実家地域での話ですけれど。
いまだにはっきりと覚えており、せっかくなので
ここで私達が歌っていた亥の子歌の歌詞を披露。

亥の子 亥の子 亥の子餅ついて 祝(いわ)わんものは
鬼産め 蛇(じゃ)産め 角(つの)が生えた子産め
おいべっさん だいこくさん
一で 俵ふんばって
ニで にっこり笑って
三で 杯さしあって
四つ 世の中よいよいさ
五つ 出雲の大社
六つ 向こうを広めて
七つ 何事ないように
八つ 屋敷を広めて
九つ ここに蔵を建て
十(とお)で とうとうおさまった
家が繁盛するように 家が繁盛するように

出だしは少々物騒ですが、結局のところ餅をつきながらその家の繁栄を願おうという内容。
ウィキペディアで調べてみても、似通ってはいるものの
全く同じというものはなく、地域独自の歌があるようで興味深いですね。
��参照)亥の子- Wikipedia
亥の子石をつけるような庭が無いような地域では、
餅を配ることで、その代わりとしているのですね。
亥の子はどうやら西日本に特有の風習らしいのですが、
これからもずっと、残っていってほしいなと思います。